ART

更新日 : 2019/01/15

週末のおでかけは東京上野でアートに触れる 「松方コレクション」展

2019年6月、国立西洋美術館開館60周年を記念して「松方コレクション」展が開催されます。

「松方コレクション」とは実業家・松方幸次郎(1866-1950)の築き上げた美術コレクションのこと。モネ、ゴーギャン、ゴッホやロダンなど近代ヨーロッパを代表するアーチストの作品のみならず、中世の板絵やタペストリー、喜多川歌麿、東洲斎写楽の作品など日本の浮世絵に至るまでの膨大なコレクション。最盛期には総数が1万点を超えていたとも言われています。

しかし、時代の混乱の中で松方コレクションは次第に流転の運命をたどり、次第に散逸されていってしまいます。今回の「松方コレクション」展ではオルセー美術館蔵のゴッホ「アルルの寝室」をはじめ、世界に散らばっている旧松方コレクションの名作が集結する予定。アート初心者でも十分楽しめる展覧会「松方コレクション」是非、足を運んでみてください。

大戦景気のもたらした「松方コレクション」


画像:@cosiness_and_adventure

松方幸次郎は慶応元年(1866)に鹿児島に生まれました。

父は後に第6代内閣総理大臣となる松方正義です、東京帝国大学を中退後に米国エール大学へ留学、以後は父の秘書官を経て現在の川崎重工の前身である川崎造船所(現在の川崎重工の初代社長に就任します。以後は神戸を中心として活躍、多くの会社の社長を兼任しながら神戸商工会議所の会頭となり、同地政財界の中心人物となりました。

丁度、時代は第一次世界大戦を迎えようとしていた頃。欧州を舞台とするこの戦争はその経済を深刻な不況に落とし込む一方で、遠く離れた日本に輸出による未曾有の好景気をもたらしました。それは債務国であった日本が債権国となるほどのもので、もちろん松方幸次郎も莫大な富を得ることになったのです。この資金を背景に構築されたのが「松方コレクション」でした。

しかし、第一次世界大戦が終結すると欧州経済は予想より早く復興、日本経済は不況へとおちいっていくことになります。昭和金融恐慌のあおりで川崎造船所も経営破綻、松方幸次郎も社長職を退かねばならなくなります。松方コレクションも一枚また一枚と売却されていくことになったのでした。

「松方コレクション」再び


画像:@daiki3141592

2019年夏、その松方コレクションが再び上野の地に集結します。

ゴッホ「アルルの寝室」やルノワール「アルジェリア風のパリの女たち」など、世界中に散らばった名画の数々が再開を果たすこの展覧会は実に壮観といえるものです。そして何といってもモネ「睡蓮、柳の反映」が修復を終えて初公開される予定です。

国西洋美術館に展示され、印象派絵画の傑作として知られているモネ「睡蓮」もまた松方コレクションの中の一枚ですので、睡蓮の絵が揃い踏みということになりますね。

また「松方コレクション展」ではマティス「長椅子に座る女」やモネ「積みわら」など実際の絵画と共に、松方コレクションの形成の歴史や絵画たちが歩んだ数奇な運命についても紹介。時代に翻弄され続けた松方コレクションの一部が国立西洋美術館設立へとつながっていく課程についても知ることが出来ます。近代における美術史の一側面を描く展示と言えるでしょう。

まとめ

時代と共にうまれ、時代に翻弄された松方コレクション。

明治・大正・昭和の時代の移り変わりの中で形作られたそれを、令和という新たな時代が始まった年に見るというのも、何か不思議な感じがします。

松方コレクションが純粋に絵画鑑賞としても十分な質と量を備えているのは疑いようがありませんが、その形成と散逸へと流れていく、歴史とのつながりもまた知ることができるのは非常に実りある経験となるでしょう。この夏アートで刺激を受けたい肩は、ぜひ東京上野の国立西洋美術館「松方コレクション」展へ足を運んでみてください。

  • イベント名:「松方コレクション」展
  • 開催期間:2019年6月11日(火)~2019年9月23日(月) 9:30~17:30 毎週月曜、および7月16日(火)は休館 (7月15日(月)、8月12日(月)、9月16日(月)、9月23日(月)は開館)
  • 最寄り駅:JR「上野」駅/京成線「京成上野」駅/東京メトロ銀座線・日比谷線「上野」駅
  • 会場:東京都台東区上野公園7-7 国立西洋美術館
  • 料金・費用:一般 1600円/大学生 1200円/高校生800円
  • オフィシャルサイトhttps://artexhibition.jp/matsukata2019/
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